せっかくもらった美しい胡蝶蘭。もしくは、個人利用のために購入した胡蝶蘭。家族や同居する親しい人に贈った胡蝶蘭。せっかくなら丁寧に手入れして長持ちさせたいですね。

■胡蝶蘭を長持ちさせる方法~原産地の生育環境に近付ける
今、一般的に市場に出回っている胡蝶蘭は、品種改良によって原種とは違った姿となっていますが、本来は熱帯雨林で育つ胡蝶蘭が好む環境は変わりません。原産地では、胡蝶蘭は、高温多湿な森の中で、木漏れ日が柔らかく差し込んでくる日陰に咲いています。

ずばり、この環境に近付けることが、胡蝶蘭を長持ちさせるコツとなるのです。

◎胡蝶蘭を設置する場所と温度
開業祝いなどで軒先に出されているイメージが強い胡蝶蘭ですが、実は、長持ちさせることを考えれば屋内で管理するのが適しています。それも、直射日光が当たらない、風通しの良い場所で、室温は20度前後。クーラーが当たらない場所に置いてあげてください。

とはいえ、まったく日光が当たらないのもよくありません。光合成で生育に必要な栄養分を作る花なので、まさしく“木漏れ日のように”間接的に光が当たる場所に、胡蝶蘭を設置するスペースを作ってやりたいところです。匂いがほとんどない花なので、事務所やお店の中に入れても邪魔にはなりません。どうしても窓辺に置かないといけない場合は、ブラインドやレースのカーテンなどを使って、日差しを和らげてやるのがいいでしょう。

◎水やりは「適度」に
胡蝶蘭は乾燥に強い植物で、そのために「手間がかからなくてラク」とも言われるのですが、いくら葉や茎が空気中から水分を取ろうとはしても、やはり一切水をやらないとすぐに萎えてしまいます。

植込みの部分が、水気がまったくない、パサパサの状態になっていたら、ちょっと水をやってください。やりすぎるのも危険で、根腐れを起こしやすいので、鉢の中がずっと濡れているような状態にならないように調整しましょう。

目安としては、コップ1~2杯分程度。通常のガーデニングの植物と違って、胡蝶蘭は毎日こまめに水をやらないといけないという花ではありません。水やりの基本は、乾いたらたっぷりとやって、また乾いたらやる、という繰り返しです。

また、乾燥しがちな季節には、霧吹きで加湿してやると、お花が長持ちします。

もし、プレゼントとしてラッピングされた状態で胡蝶蘭をもらった場合には、すぐに包装は解いてしまいましょう。そのまま水をやると、すぐに根腐れしてしまいます。

◎胡蝶蘭の肥料は洋ラン用でOK
苗から徹底的に選ばれ、栽培農家で丁寧に育てられた胡蝶蘭は、それでなくても強い植物ということもあって、直射日光と根腐れにさえ気をつければ、一ヶ月程度は楽しむことができます。

ただ、それ以上もっと胡蝶蘭の花を楽しみたい、なんなら育ててみたい! という場合には、肥料をやるのもいいでしょう。特に冬季の胡蝶蘭の栽培には、温度を保つための化成肥料をやると、茎や花の持ちがまったく違います。

その他、胡蝶蘭の肥料はいろいろと園芸店に出回っていますが、特別で高価なものを使う必要はなく、洋ラン用の肥料で問題ありません。ただし、水と同じで、やりすぎには注意です。胡蝶蘭のような強い花は、ある程度そのままにしておくことが、いい管理方法になるのです。

■夏と冬には特に気を付けたい胡蝶蘭の管理
春、秋といったシーズンは、人も暮らしやすければ、花にとっても快適な時期です。

胡蝶蘭がもっとも贈られるシチュエーションとしても、春の進学・開業や、秋の昇進祝いなど、ベストシーズンと重なります。その時期に贈る、あるいは貰う胡蝶蘭の管理については、特に慎重になりすぎることもなく、通常1ヶ月は花を見ることができるでしょう。

気を付けたいのは、夏と冬の管理です。

まず夏。胡蝶蘭は熱帯雨林の植物ですが、最初にも触れた通り、原産地では木漏れ日の差し込む日陰で育つ花で、「直射日光には弱い」という一面があります。暖かいところを好む植物ではありますが、気温が上がりやすい窓際に置いておくと、すぐに元気を失くしてしまうので注意です。また根腐れしやすい胡蝶蘭ですが、気温が高い夏には、水は多すぎない程度に多めにやるのが良い育て方です。

冬は気温が下がり、それが胡蝶蘭の枯れる一番の原因となります。暖房の風を直接には受けにくい場所で、それでも暖かい場所を見つけて、そこに設置してやってください。また気温が低いときには、あまり水をやりすぎるとよくありません。霧吹きを使って、少し湿らせる程度にするのが良いでしょう。夜間は冷え込むので、細かいことをいえば鉢を部屋の中央に移動し、新聞紙や毛布で包んであげると、胡蝶蘭も寒さをしのいで過ごせます。

春と秋は、その日によって寒すぎず暖かすぎずならば、胡蝶蘭にとって自然な状態で気温はちょうど良いくらいなので、レースカーテン越しに日光が当たるようにすると、花が長持ちします。

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