胡蝶蘭はラン科の植物のひとつで、とても美しいため世界中で愛されています。

多年生の着生植物で、単軸性です。葉は4枚程度で長持ちするので贈り物にもよく利用されます。

着生植物というのは、木や岩盤など他のところに根を張り生活する植物です。

着生植物は地中から水分を吸収することができないため、雨などで水分を補給します。
胡蝶蘭は熱帯地域で育ちますが、熱帯地域は水分の確保が十分にできます。
降雨量が多くて霧もよくかかり、年間を通じて温暖です。水分を十分に補給できて温暖な気候は、着生植物にとってはとても良い環境になります。

熱帯雨林でも乾燥する時期があるので、水分不足を防ぐために葉や茎、根などを肥大化させてより多くの水をためるように発達しています。
根は空気中に伸び、空気中の水分を吸収することができます。太い根と葉がよく伸びるのは水分を吸収しやすいように発達したからです。
着生植物なので、贈り物にする鉢植えも基本の用土は水苔になります。

土ではない水苔なのには理由があります。水苔は苔の一種であり主に湿地で育ちます。
保水力の高い葉が付いているので水分を長く保持できます。

隙間があるので排水性と通気性にも優れ、胡蝶蘭を自然に近い状態で育てることが可能です。土と比べると柔らかいので、根を傷める心配が減ります。

胡蝶蘭は常時水をあげる必要がない植物のひとつで、水を与えすぎると根腐れを起こすリスクが高くなります。
水苔も湿った状態が継続するとカビが生える心配があるので注意が必要です。水を与える場合は、水苔が乾いた状態を確かめてから与えます。乾き具合は水

苔の表面を触って確かめます。花の状態をチェックしながら最適な頻度を見つけて水を与えてあげることが大切です。根に必要な水分を行き渡らせるためには、適度な密度の水苔が必要です。

密度が低いものだと隙間が大きくなるので水がスムーズに移動できないです。逆に密度が高いと根部分の張る場所がなくなるので、適切な密度でつめる必要があります。

植物は病気に注意が必要です。傷ができて雑菌が侵入すると茎や葉に異変が起こることも多いです。
植物の手入れをしていて病気に感染した部分を切り取った場合はハサミや手を消毒しますが、忙しくて消毒をしないで次の植物の手入れをすると病気が伝染することがあります。

水苔に触れたときに病気が伝染しないように、ハサミと手は必ず消毒して清潔な状態にしてから手入れを行うことが大事です。
胡蝶蘭は贈り物によく利用される植物の中では高額ですが、長く楽しめる植物のひとつなので高い人気を誇っています。

植え替えをすると、さらに長く楽しむことができます。鉢植えのギフトであれば、植え替えが可能です。

植物の植え替えをする場合、適した季節というものがあります。寒さに弱い植物なので、できれば真冬は避けます。
根と鉢がかなりしっかりと付いているので、無理に剥がすと鉢と根がうまく剥がれずに根を傷めてしまうことがあるので注意が必要です。

根に水をしっかりと吸収させてあげると鉢と根がスムーズに剥がれやすくなります。
水苔の鉢に植えられて着生していた場合は、新しい水苔を用意します。

水苔は水で湿らせておくことが大事で、鉢は水苔を使う場合は素焼きの鉢が適しています。ハサミは消毒して清潔にしたものを用意します。
作業に入る前には、手をしっかりと洗ってハサミと同様に清潔にしておきます。

花芽を切り取って除きますが、じっくりと育てたい場合は根元から切り取ります。早く花を楽しみたいという場合は、生え際から3節の2センチくらい上で切っておきます。

すべての花芽を切り取り株を取り出して付いている水苔を優しくほぐして取り除き、古い水苔は処分します。
腐っている根をハサミで取り除き黄色くなっている部分がある場合は、葉もきれいに取り除いてあげます。
健康な根だけを取り除いているか、慎重にチェックします。

用土である水苔を根の周りに巻きつけますが、根が完全に隠れて鉢にギリギリ入るくらいの量をつけます。
そのまま鉢の中に押し込みますが、上が2センチくらい空くように押し込みます。

切った根から病気が入り込むのを防ぐために、初めの1週間くらいは水を与えないようにします。
1週間ほど過ぎたら、様子を見ながら7日から10日に1度くらいの頻度で適量の水を与えます。
胡蝶蘭を育てていく上で根や葉を健康に保つことは、とても大切なことです。植え込み材が古くなっていると植物が育つ環境が悪くなってしまうので、早めに対処してあげます。

植え替えをするベストな時期は4月です。
1年に何度も植え替えをすると根を傷めてしまうので、2年に1回程度にします。
冬は温度管理が難しいですが、できるだけ夜中も保温に気をつけて15度以上の温度を維持することが大切です。

水を与えるとすぐに抜けて受け皿にたまるので初心者だと驚く人もいますが、水は十分に足りしています。

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